夕、悠々と

もう朝の風が冷たく日陰より日向がうれしくなってきて秋

夏は昼冬ならば夜春秋は夕、悠々と帰る午後五時

水溶性の夕暮れに染まるビル 夕立で綺麗に夜になる

紅葉の紅ひとひらを残す木のカラリと落ち葉踏み鳴らし行く

片耳のイヤホンを外し聞く話 両耳で聴くべきサビがきた

秋空の穴あき雲を埋めていくほどの大きなあくびがひとつ

パーカーを忘れたのではない必要ないと言い家を出た さむい

刻々と夕日になるまでの斜陽 あなたのかげがわたしにかかる

夕暮れの水平線に並ぶ釣り人が順番に夜になっていくこと

からあげクンの最後のひとつ割とジューシーだったとても嬉しい