若い読者のためのアメリカ史

 

 

 

BLMも仕方ないといった感じ。ヨーロッパもひどいが、アメリカ建国当初からある人種差別の歴史は凄まじく、内戦まで勃発している。建国理念として自由と平等を掲げているが、平等はヨーロッパ的階級社会から解放された平等を意味し、自由はヨーロッパ諸国の戦争のごたごたや干渉からの自由を意味している。奴隷や人種差別といった矛盾を最初から内包した建国理念であった。南北戦争以前、アメリカ南部では綿花の栽培で経済が花開いたが、それは奴隷の労働力をフル活用したものであり、奴隷に経済的依存をした南部は奴隷解放などしたら経済が成り立たなくなるのではないかという立場から強く奴隷解放には反対だった。北軍は奴隷に兵士として戦うのであれば奴隷から解放すると促し、南部の奴隷たちを北軍の兵士として活用した。以降も黒人の投票権に制限があったり、居住空間の区別があったりと黒人差別の歴史はすさまじい。また先住民族虐殺の歴史もすさまじく、アメリカってどうしようもない国だなと思ってしまう。それらを乗り越えて今があるのだからそれはそれで。もう一回読んでおくと良いがどうせ読まない疑惑。