学校の行事だろうか、自由に走り回っても、そこら中に学生がいる。
ともすれば、あの人を探してしまう。
コンビニの前で座っているのを発見。
しかし、尿意優先で、目の前を駆け抜けてトイレへ直行。
なぜかR18と書かれたトイレの中は、その手のポスターにあふれていた。
まあいいやと用を足していると、あの人が隣へ現れる。
ピンクのアイシャドウを目じりに入れていた。思ってたよりきれいな人ではなかった。
しかし、とても愛嬌の良い人だった。
コンビニから出るとあの人は消えていた。
ぐるぐる走り回り探すもなかなか見つからない。
帰宅時間が迫ってきたようで、みんな荷物をまとめているが、自分の荷物が見当たらない。
荷物を探すべく、また走り回るうちに見つけた。
「かばん、知らない?」
「あれじゃない?」
「あれじゃない」
脈略がない話かけ方に対応してくれたのを見ていけそうだったので、連絡先を聞く。
「連絡先教えてくれる?」
「おしえれば?」
「いや、おまえのを聞きたいんだよ」
好意的に教えてくれた。
「空いている日にち教えて」
「基本日曜日、その日に連絡するから待ってて」
一緒に帰ろうとしたら、どうやらここは島らしい。なんかのゲームで見たことある。
まぁ帰れるだろうと、軽く考える。
「おまえら、なにやっとんのw?」
ライバル出現。
途中までは隣り合って歩いて帰れていたが、ビルの屋上から屋上へと飛び移るコースに突入。
夜景がものすごくきれいだと言ったが、ライバルも、いや、夜景がすごいんだよと言う。
俺が今言ったやん。ツッコみを入れるもスルーされる。
ビル群をジャンプするたび、タマヒュン。おいて行かれる。
最終ビルくらいになると標高も低くなってきたが、敵に囲まれる。どうも鬼ごっこ的なノリらしい。
抜けそうにないので、脇道からタマヒュン覚悟で落下。
ビル群を下るとそこは雪国だった。
ボロい除雪車が何台かとまっていて、それの荷台に乗り込む。
近隣を一周して元の場所に戻ってきて、はい、追加料金という。
ふざけんなと給油中の車からホースもぎ取って、おっさんにぶちまける。たぶん軽油。
そのまま、スーパーマンジャンプで逃走。
あの人の姿はもう気にしていなかった。
線路を横切るゾーンに入る。
新幹線やなぞの巨大鉄骨が線路を駆け抜ける。
何本もある線路を渡るたび、線路と線路の間で巨大貨物の高速移動をやり過ごす。
線路群を抜けると、鉱山地帯かと思うような、どこまでも殺伐と平に整地された場所に出た。
淡い黄色一色の地面と壁が広がる景色に、こんなところどうすればいいのかと心が折れた。
ここらで記憶は途切れている。