初日の入り

夕暮れの前後の赤の多彩さのどれを思いだせば君の頬

風音と波音を消すアラートにかき消されてく僕の存在

ぐらぐらと恐怖沸き立つゆらゆらと水面を撫でる初日の入り

目を細め歪めて映す光だけ識別すべくレンズを拭いた

欲望に手つかずのまま冬休み終わる夜に言い返せない

落ちてくることを期待し追いかける落ちてくることなく諦める

誰しもが必ずいつか消えていく推しは推せるときに推し尽くせ

抜け殻の様な言葉を伝えても体はいつも動かないまま